いいことも悪いことも全部受け入れる。

曲のタイトルは「I am Australian」、直訳すれば「私はオーストラリア人です」。

今までいろいろなミュージシャンにカバーされてきているが、元々はオーストラリア人フォークソンググループ、「The Seekers(ザ・シーカーズ)」のギタリストによって1980年代に作られた。

歌詞にはオーストラリアを象徴する歴史上の人物や物事が多く取り上げられ、さびの部分では「人それぞれ様々だが、夢を分かち合い、共に歌を歌う私たちオーストラリア人は一つだ。」と歌われる。

この曲をオーストラリアの国歌に推したいオーストラリア人は少なくない。

しかし歌詞を紐解いていくと、この歌は決してオーストラリアにとって都合のいいことだけを歌っているわけではないのがわかる。

例えば、「私は有罪判決を受けて島流しにあい、この地につき、自由の身となった。」というくだりがある。

イギリスで犯罪者となった者が流刑に処されオーストラリアにたどりついたのは事実で、そのようなことがあって今のオーストラリアがある。

いいこと、悪いこと、全てひっくるめて私たちオーストラリア人は一つなんだ。そんな気持ちが伝わってくる歌。

ちなみにオーストラリアの大手通信会社テルストラは2000年代にこの歌(カバー曲)をテレビCMで使った。愛国心をくすぐるコマーシャルで多くのオーストラリア人に感動を与えたようだ。