性犯罪から子供を守る航空会社の不可解な規約

(2012 Aug 10)

シドニー在住で消防士のジョニー(37歳)は今年の4月、ブリスベンからシドニーに移動する際、バージンブルー航空会社を使った。バージンブルーはオーストラリアでは比較的有名なLCC。

機内に乗り込んで着席。その横には同伴者無しの小学生ぐらいの男の子が二人座っていた。しばらくすると女性客室乗務員がジョニーに席を移動してほしいと言ってくる。その意味が全くわからないジョニーが理由を尋ねると驚愕の回答がかえってきた。

「私どもの規約では、同伴者がいないお子様の隣には成人男性は座れないことになっております。」

性犯罪を未然に防ぐためのものだというが、この考え方なら、「どんな職業に就いていようが、どんな性格だろうが、前科なしであろうとも、成人男性は子供に対する性犯罪者とみなし得るができる。」ということになる。どう考えても行き過ぎのルールではないだろうか。

兎にも角にも、まず、同伴者無しで子供を乗せなければいい。オーストラリアで人気があるジェットスターとタイガー航空会社の場合、未成年者だけでの搭乗は許可されない。

次に、どうして成人男性に限っているのか。一般論で性犯罪は男性が引き起こすものという考えに基づいているからか。ジョニーの一件では、席を移動することになったジョニーの代わりに男の子二人の隣に座ったのは成人女性だった。女性なら性犯罪を起こさないとも言い切れないだろう。

LCCはなんといっても価格が魅力。今後も使うことは多くなるだろうが、バージンブルーには乗らないだろう。